【後編】広島から上京、表参道で独立。憧れの地で「私のデザイン」を発信し続ける
ネイリーで活躍する人気ネイリストの声をお届けするインタビュー。
前編ではikuさんに開業までの経緯やネイリーを始めたきっかけについて語ってきただきました。
(前編はこちらから)
後半では接客の秘訣に迫ります!
「接客」はしないタイプ。お客さまには友達とお茶するように気楽な時間を過ごしてほしい
ーサロンの客層はどのような方が多いのでしょうか?
だいたい学生が3割、OL3割、主婦が3割でしょうか。サロンの近くに大学があるからか、学生さんの割合が意外に多い印象です。どうやら都心の方だとネイルOKのアルバイトが多いらしくて。
ーどういうデザインが人気ですか?藤原さんのサロンではおまかせでオーダーする方も多いとのことですが。
そうですね、お客さまの8割はおまかせですね。ご新規さまは私がデザインしたネイルをInstagramやネイリーでご覧になったかを聞いて、見てくださっていたらその中で好みのテイストのデザインにするし、何も見ていない状態であればお好きな色やデザインを聞いたりお持ち込みの画像を見せていただいてご提案します。
ーサロンのお客さまのほとんどはリピーターさんとのことですが、リピーターを増やすために何か工夫していることはありますか?
接客は「接客」と思ってしたくないタイプなんです。新規の方にはまず、この辺りでネイルを探していたのかとお仕事はネイルOKかを聞いて。そこから「いい会社ですね。社会人経験何年なんですね。」という流れで自然に会話を膨らませて。
たとえば、美容院に新規で行く時などにありがちな「今日はお仕事お休みなんですか?」とかは聞かないようにしています。ビジネス会話はとりあえずナシ。黙っている時間を埋めようとしていると受け取られたくないので、間に合わせのような会話はしないです。とりあえず友達と2時間お茶していたらネイルが終わってた、という感覚で過ごしてほしいです。
ーでは、リピーターの方とはどのような会話を?
まずは爪の状態の確認からですね。「浮いたりしませんでしたか?引っかかったりしませんでした?」とか、時期に合わせて質問を変えつつ聞いています。爪の状態からライフスタイルも大体見えてくるので、そこから仕事やプライベートの話を引き出していく感じです。爪の状態から会話をはじめることが多いですね。
あとは前回話した内容をメモに書き留めているので、そこも引っ張りつつ。
ーお客さまの距離感の取り方はどうですか?敬語からタメ語になるタイミングとか。
年下か同い年に限るんですけど、初回から始めて30分くらいでタメ語になっていますね。イヤかな?って人には相手には敬語で話しつつ、自分のことを話すときはタメ語だったりとか。だいたい学生の方は「就活大変だったよね〜」みたいな口調です。
ーなんだかお姉ちゃんみたいですね。
「鬱陶しかったかな?もう来てくれないかな?」と思うこともありますが、みなさん次回も来てくれるので「あ、大丈夫だったのね」って(笑)
ーそういったお客さまの反応や、レビューは結構気にするタイプですか?
いえ、私は全然気にしないです!クチコミやレビューもあんまりマメに見ないタイプというのもありますが、ご新規さんよりリピーターさんが多いので。でも、ふとした時に見るとご新規さまから嬉しい言葉をいただけていることがあって、それは嬉しいですね。
(レビュー評価の)星の数も全然気にしていないです。それはその人の個人的な感想なので。たまに「評価間違ってつけちゃいました、ごめんなさい!」ってご連絡をいただくのですが「ちょっとくらい下がっても大丈夫だよ!気にしないで〜」って言っちゃっています。
価格設定の難しさ。あえての値上げは「自分にプレッシャーを与えるため」
ーここまでお客さまとの接し方についてお話を伺いましたが、他の要素で集客するために工夫していることはありますか?たとえば価格設定とか・・・
東京に出てきてサロンを開いた時にさかのぼりますが、価格設定はネイリーに登録している他のサロンさんを参考にさせてもらっていました。最初はエリアの相場を見つつ、ネイリーで他のネイリストさんの価格帯を雰囲気で見させていただいて価格設定しました。
ー最初の値段設定は悩むところですよね。
私は細かい設定は見ずにつけ放題のメニューだけ参考にさせていただいていました。メニューをいっぱい作っちゃうと計算が難しくなってしまうので・・・他のサロンのつけ放題の価格帯だけ見て、それより少し安くした価格でスタートしました。
ーちなみに、オープン当初から価格はずっと同じだったのですか?
いえ、様子を見てお客さまが増えたタイミングで上げました。もともと最初はエリア相場よりかなり安めに設定していたんです。当時はクチコミも何もない状態からのスタートなので、まずは数をこなしてネイリーでの評価を上げたり掲載写真を増やしてユーザの目に留まることを優先していました。 だから、最初の安い価格はモニター価格のようなイメージですね。
ー最初は価格を下げてでも人を集めることを第一にして土台を作る、という流れですね。では、値段を上げた背景をお伺いしてもよろしいですか?
土日と夜の時間帯は予約がいっぱいで、新規の方をご案内できない状態が続いていたんです。ですので、ご新規さまの集客の調整という目的で値段を上げさせていただきました。
それに去年に認定講師の資格も取ったということもあり「この値段でやってるからこそしっかり技術を提供するんだ」と自分へのプレッシャーを強める意味でも上げることにしました。
もっと広く私のデザインを知ってほしいから。集客の目的を超えて発信し続ける
ーでは、集客の中でも広報の方はいかがでしょう。Instagramでネイル画像を投稿されているとのことでしたが。
そうですね。Instagramには毎日投稿しています。あまりSNSには強くないのですが写真を撮影する場所は工夫しています。 私はキラキラデザインが強みなのですが、それをよく映すには自然光が一番なんです。なので、昼の施術後は一度サロンの外に出て撮影します。夜はさすがに暗いのでサロンの中で撮影します。加工はiPhoneの中にある編集モードで明るさを調整して、そこから文字入れはフォント(Phonto)っていうアプリにカリグラフィーの字体を取り込んでサロン名を入れています。
▽Ikuさんのinstagram
ー投稿する内容や時間はどう決めているのですか?
大体自分のテイストにあったものを選んでいますが、その中でカラーやデザインが連続して被らないよう配慮はしています。たとえば昨日がベージュなら今日はホワイト、といった感じで選んでいます。投稿は基本夜の9時で固定しています。自分が投稿しやすい時間帯なのと、この時間に投稿すると人に見てもらいやすい気がします。
ネイリーにはどちらかというと集客のために上げていますが、Instagramはお客さまに繋がるかは関係なく関東以外の方にも見てもらいたくて投稿しています。自分のデザインをもっと広めていきたいんです。
ー集客という目的を超えてデザインを見てもらいたい、このモチベーションの元は何でしょう?
うーん・・・ちょっとバカみたいに聞こえるかもしれませんが、単純にいうと有名になりたい(笑)もっと色んな人に自分の事を知ってもらって、「Ikuさんのデザインをお持ち込みされました!」って地方のサロンでも私のデザインが使われるようになったら嬉しいなあって思って・・・自分のデザインを広く知っていただけるようにがんばっています。