【後編】ネイルは命を削って挑むエンターテイメント。お客さまを魅了するオンリーワンのサロンはどのように作られるのか

ネイリートップネイリストkaiさん
ネイリストお役立ち情報

ネイリーで活躍する人気ネイリストの声をお届けするインタビュー。
前半はKAIさんがネイリストになられた経緯やお客様の心を掴むために心がけてらっしゃることについてにお話を伺いました。(前編はコチラから)

後半はKAIさんならではの世界観あるデザインを生み出す秘訣に迫ります!

ネイリートップネイリストkaiさん

求める客層以外は全て無視。限りなく狭くて深い世界でお客さまを魅了する

ー「SNSをどう活用したらいいのか分からない」という声を聞きますが、KAIさんが「絶対やったほうがいいよ!」というのはありますか?

最初に絶対やってほしいのは世界観の統一です。うちはスキマ産業なのでその他大勢がやっていることは絶対にやらない。「私の好きな世界観はこれで、こういうお客さまに来てもらいたい」っていうイメージを頭に作った上でどういうネイルをしていくのか、っていうのが無いとブレちゃいますよね。

ー求める客層を固めてしまうとそれ以外を取りこぼしちゃうんじゃないかとか、自分が想定しているお客さまって本当にいるのかな?とか、不安になることはありませんか?

ならないですね。取りこぼした層は全て無視します。
それよりも狭くコアな世界の方に集中したら、マッチする人はずっとハマり続けて通ってくれるんですよね。KAIじゃないとできないケア、アート、トークと絞っていくことによって、ファンが増えていくというか。「私はKAIくんのネイルじゃないと1ヶ月のモチベーションが保てない」とおっしゃる方もいます。
スタッフには「移り気なお客さんはどうやってあなたのファンにするかが勝負だから、徹底的にケアもやって、ハンドマッサージも無料でやりなさい。悩みも聞いてあげて、共通の盛り上がれる話題があるならとことん盛り上がりなさい、でも疲れているオーラがでているならネイルに集中して無言でこなしなさい。その人に合わせてカメレオンのように性格もトークも全部変えなさい」とよく言っています。最低限やることが多すぎて大変だと思うんですけど。

ネイリートップネイリストkaiさん

ーそうやって作られていったKAIさんの世界観が好きという人はたくさんいそうですね。推しに会いに行く、みたいな。

そうです、そんな感じの人が多くて。いかに自分のファンになってもらうか。

ーではSNSなどに掲載されているようなザ・KAIさんのデザインじゃないものを選ばれる方も・・・

多いですよ。ワンカラーの方もいますしOLさんのようなちゅるんとして細いスキニーフレンチとか、ホワイトグラデーションだけとか。

ーえ、意外です!

もちろんそういうデザインもめちゃくちゃキレイに施術しているんですけど、でもやっぱりSNSでは「見ていると心が躍ってワクワクする」ものを多めにピックアップして載せるようにしています。
SNSは視覚で楽しむものなので、お客さまの視覚を満足させる、欲求を満たすためにちょっと過激なデザインを多めに載せています
SNSにあげる写真は、「見て楽しい」っていうのを大事にしていますね。

ネイリートップネイリストkaiさん

ー人の心に残るものを投稿されているんですね。

そうです。人間の心のフックに引っかかるもの。昔は1枚1枚好きなものを見たいと思っていたけど、今は情報がたくさん入ってきて疲れちゃうっていう人も多い。だからみんなブワーっと画面をスワイプしてパッと気になるものを戻って見ている。だったらエキセントリックな色彩とか、心のフックにひっかかる違和感とか、特別悪目立ちしているものがやっぱり気になりますよね。いかにフックに引っかかる加工、色彩、背景の色味か、時代背景や流行りに合っているかなどを総合的に判断して、うっかり戻っちゃうものを投稿できるよう心がけています

ネイル業界の最先端を120%の力で走り続けるKAIさん。そのパワーの源とは

ーそれだけ日々忙しくされている中、オフの時はどう過ごされているのでしょう?どうやってモチベーションを保ち続けているのか、ご自身へのケアについて聞きたいです。

やっぱり自分の一人の時間は重要だと思っていて。ずーっと人といると疲れちゃったうし、カッコ悪い自分、怠惰な自分でいられるのは一人の時間なので。絶対に一人の時間は作るようにしています。
あとは・・・僕はとにかく尊敬できる人と常に一緒にいるようにしています。モチベーションが高くて元気すぎる人を周りに置くようにしています。そうしていると「この位で疲れるなんて言ってて自分はクソだな」と思うんですよ。基本的に自分を追い込みますね(笑)

ネイリートップネイリストkaiさん

ーお友達からエネルギーとかパワーを分けてもらうという。

そうです。僕は「100点を出すのが当たり前じゃろうが!」って思うんですよ。むしろ、いつも120点を出すつもりですね。120点を目指していて、失敗しても100点。常にプラス20点で頑張っているから。僕の周りの人たちも120点で立ち向かっている人ばかりです。手抜きしている人とは関わらないという感じですね。


ーでは、これからネイリストをやりたい人もまずKAIさんに会いにいってパワーを貰うといいかもしれないですね。

僕から元気とかエネルギーとか気合いを感じ取って、それを糧に頑張ってくれたら嬉しいです。最近入ったばかりのスタッフもそういう流れで来てくれていて。元々ネイルの専門学校出てフリーランスで一人でネイルをやってたんですけど、うちのネイルサロンにもお客さまとして来て、マンツーマンレッスンにも来て、それでスタッフにもなって。
こういうの嬉しいですよね。「あ、伝わってたな」って思う。

 

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